虚空菩薩

Caption
虚空蔵菩薩 (丑年、寅年 ご本尊)
絹本着彩 金 51.5cm×45.5cm
解説
<三十三回忌 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ) >
<丑年、寅年の守り本尊>
限りない福徳円満、大いなる知恵を授けてくださる菩薩です。
虚空蔵菩薩とは、虚空(天空・法界)のような蔵(くら)をもった仏さまということです。
蔵(くら)とは知恵と功徳のことであり、それは広大で計り知れないほどのものであるといいます。
亡き人は、とうとう十三仏目の虚空蔵さまの導きをいただくまでに、三十三年かかって到達しました。
しかし、悟りへの道は限りがなく無限に続きます。
それは修行を続ける内に菩薩の段階に入り、そこで他者への救済の任務が生じるからです。
亡き人は、虚空蔵さまの導きによって菩薩の道に入り、無限の軌道に乗っていくことになります。
制作メモ
この虚空蔵菩薩像は最後まで、この絵を納めるかどうか迷った一点でした。それはもう一枚同じ下絵から起こした完成品があったからです。
やや色味に違いはありますが2月の原宿の展覧会ではそのもう一枚の裏打ちが間に合わず、こちらの絵を展示しました。
内心お寺へ納める際に再検討すればいいくらいの軽い気持ちでいましたが、展覧会ではこの絵がみなさまから沢山のご好意の念?をいただき、それによって絵に風格が加わった印象になりました。
それで最終的にこちらの虚空蔵図に決まったわけです。